2010.11.19
BEAUJOLAIS NOUVEAU 2010
昨日の午前0時はボジョレー・ヌーボーの解禁でした。
その数時間前にシェフからメールでお誘いがありました。
いくら何でも翌日は休みじゃないし、午前0時スタートの飲み会ってのは・・・。
けど、ボジョレー・ヌーボーは何回も飲んでるけど、解禁と同時はやったことない。
タクシーを呼んで、かみさんと出掛けました。
僕の知らない同好の士が集っているのかと思いきや、着いたらシェフ一人。え?(笑)
入口には箱が置いてありました。
シェフ、律義に解禁を守っていて、まだ未開封。
確かに11月の第3木曜日まで売ってはいけないと書かれています。
僕の腕時計は安物だけどGショックの電波時計なので、午前0時をカウントダウンして乾杯
しました。周知の通り、時差の関係で極東の日本で午前0時ということは、世界で一番早く
ボジョレー・ヌーボーを飲んだことになります。フライングした人を除けば。
これは儀式のようなもんですからフライングした人には無価値です。
大晦日のうちに初詣を済ませたと云っても誰も相手にしないのと同じです(笑)
あと、なぜこんな面倒くさい11月の第3木曜日なのかを考えれば、フライングはフランス・
ワインに対する不敬と不遜になってしまいますね。
飲んだのは、これです。
BEAUJOLAIS VILLAGES NOUVEAU 2010 Domaine du Chapitre “Vieilles Vignes”
ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー2010 ドメーヌ・デュ・シャピトル
色は綺麗な余り薄くないバイオレット。味も綺麗です。酸味も渋味も弱いです。
薫り高いのですが僕には何と表現したらいいか解りません。ボジョレー・ヌーボーの香りです。
これがガメイ種か。僕は、さっぱり解らなかったんだなと思うほどの美味しいヌーボーです。
少し置いたら落ちるかと思ったら、香りも味も変化しました。
これがヴィラージュでヴィエイユヴィーニュ(樹齢の古い葡萄)の実力でしょうか。
僕は下戸ですが、25年くらい前からボジョレー・ヌーボーの存在を知っていました。
そしてバブル時期を経て数年前くらいまで、僕なんかが買って飲むことが出来るような
ボジョレー・ヌーボーは、ワインの評判を落とすんじゃないかってくらいマズイものでした。
でも、数年前くらいから僕は美味しいボジョレー・ヌーボーに出会ってます。
勿論、「La Antica Casa」(時代屋)のおかげですが、市場にまともなボジョレー・ヌーボーが
出回り始めているのも事実でしょう。07年の欧州は酷暑で葡萄にも幸いしたのかもしれませんが
このボジョレー・ヌーボーは、本当に美味しかったのです。
Pommard Philippe Pacalet ポマール [2003]フィリップ・パカレ
で、気をよくしたシェフが、調子に乗って飲ませてくれたワインがこれです。
ヴィンテージは、2002年でしたが。
美味しかったボジョレー・ヌーボーが台無しになりました(笑)
色は薄く、ものすごい芳香。なんだ、これは?僕には初体験の香りです。
いや本当に。味もものすごく美味しいんだけど、香りに酔います。
これがDRCの醸造長というオファーを断ったというフィリップ・パカレの力ですか?
僕は以前にピノ・ノワールを飲んだことあると思いますが、これが本当のピノ・ノワールの
味なんですね。ロマネ・コンティも差がないんじゃないかと思わせるほど、上品で力強く、
怖ろしいワインでした。申し訳ないけど、ボジョレー・ヌーボー、吹っ飛びました(笑)