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2005.12.04

走れ!タカハシ

走れ!タカハシ“走れ!タカハシ”(著)村上龍
Qちゃん(高橋尚子)じゃ、ないですよ。
日本一になったロッテの来季のコーチ陣が決まりました。
西村徳文(ヘッド兼外野守備)、井上祐二(投手)、
トーマス・ロブソン(打撃)、袴田英利(バッテリー)、
園川一美(ブルペン担当)、フランク・ランペン(内野守備走塁)、
そして、走塁コーチが高橋慶彦。
僕はTV中継でヨシヒコが映ると思わず「走れ!タカハシ!」って
心の中で小さく叫ぶのですが、走塁コーチは走りません(笑)
現役時代は広島カープで走りまくってた訳です。
高橋慶彦が塁に出ると妙な緊張感と危機感がスタジアムを支配しました。
僕が抱いた多くは危機感なんですが(笑)
そんな状況ではっきりしていたことは、彼は記録や年棒や目立ちたい精神で
走っていた訳ではないことです。
「フォア・ザ・チーム」を理解していた選手でしたが、その盗塁の多くは、
自分が走りたいから走っていたのではないかと、僕は思います(笑)
本書は、そんな高橋慶彦をめぐる冒険一般の人々を描いた短編。
(ちなみに「羊をめぐる冒険」は村上春樹です。)
この頃の村上龍はテニスボーイじゃなくても憂鬱になる作品が多いんだけど、
この短編集はライトタッチな秀作じゃないでしょうか。
それは、自分がヨシヒコを題材に書きたいから書いたからだと僕は思います。