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2007.03.07

時代屋23周年

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(写真左:前菜の盛合わせ)
(写真中:トマトソースのプッタネスカ・ペンネリガーテ)
(写真右:レンコ鯛のホイル包み焼き仕立て)
月曜日は時代屋の23周年を祝うパーティが行なわれました。図らずもご招待に預かりましたので、
楽しませていただきました。ありがとうございました。
この日、料理の腕を振るったのは若い料理人二名。
シェフは、料理やワインをサーブしてくれたり裏方に回り、厨房には最後まで入らず(笑)
集まったお客さんは、若手料理人が出してくれるメニューに期待を膨らませながら待ちます。
まず、突き出しは豚肉のリエット。バゲットを切って、豚肉のペーストを塗ってあります。
これって豚肉を炒めたり茹でたりエキュメしたり、シーチキンのフレークのようなものを作るの
ですが、こんなもん作ってたら一晩徹夜で仕込みしたというのも頷けます。
前菜は、ハタハタの燻製、カマンベールのフリッターなどの盛り合わせ。ハタハタのスモーク、
よかったですね。マリネとかも手抜きなし。リストランテが毎晩の営業の為に仕込んで前菜を
出すのは解りますが、ワンナイト・スタンドで、この前菜は手間がかかるかと思います。
パスタはペンネ。シェフ曰く「作り手の技術力がよく解る」らしいですが(笑)、トマトソース
も黒オリーブとケーパが効いたしっかりした出来で、ペンネの火通しの加減も問題なく。
12名分を一気に和えてのことですから、さすが鍛えられていますね。妙に感心しました。
お魚は市場仕入れのレンコ鯛とあさりやホタテ、どれもおいしくいただけました。
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(写真左:フランス産雛鳥にスカンピ詰め)
(写真中:パスティエラにカシスシャーベット添え)
(写真右:ユキちゃんのロールケーキ)
一気に緊張が走ったのは、肉料理。ひな鳥にスカンピ(手長エビ)詰め!矢印の部分がスカンピ。
なぜ、肉にエビを詰めるのか!(笑)アリなのかナシなのか?(笑)食した結果、効果は解りませ
んがどちらも旨いので、足し算の論理で押し切り勝ちってとこでしょうか(笑)
いや、ほんとスカンピはスカンピで味を損なわず、おいしかったです。またこれが、いいスカンピ
を使ってるもんで。厨房にごっそり出たであろうスカンピの残骸を持ち帰りたいと思いました(笑)
雛鳥もおいしかった。これもいいもの使ってるんでしょうね。
ドルチェはパスティエラ。タルトですがカズくん入魂の逸品でこれが信じられないくらいおいしかった。ほんと、出張料理してください(笑)
ロールケーキはお客さんのユキちゃんが持参してくれたもの。わざわざ地元産烏骨鶏(うこっけい)
の卵を用いて作ってあるらしいのですが、すげーうまい。さすが!さすが!
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最後にワインを。白を3本、赤を5本くらい抜き、本当に白もあり得ないくらい、しっかりしたの
を抜いたのですが。でも、今回は、この2本に尽きるでしょう。
写真左はエミディオ・ペペ。モンテプルチアーノ・ダブルッツォの王者と称される造り手による
このワインに妥協なし(笑)
完璧なバランスのために気の遠くなるような手間がかけられてるそうです。
写真右はトスカーナのSYRAHシラー2003。シラー種100%でしょうか?こんなの初めて飲んだ。
どちらのワインも僕みたいなワイン音痴がひと口飲んだだけでも、すごいってことだけが解ります。
あれは、目隠しされてても、ただのワインじゃないと解ります。
しかも全然開きません(笑)エミディオ・ペペなんて3時間前に開栓したとのことでしたが。
その後、1時間ほど揺する間に、豊潤な芳香も味もどんどん開いてきました。
思わず「うわぁっ!」ってなるのですが、「これが限界かな?」って時にシェフに飲ませたら、
「まだまだ」と云われました(笑)どんなワインだ。まぁ、どちらのワインも数年から10年後
くらいに開けて飲むワインなのでしょうが、抜いてくれたシェフに感謝するしかないです。
ある意味、無謀かも。そんなこんなで、楽しいパーティでした。
最後に23周年おめでとうございます。まぁ、本当に時代屋みたいな店が敦賀みたいな土地で
23年も続いてるってのが奇跡みたいなものです。
これからも、本場イタリアに負けないトラットリアとして繁盛してください。
僕は原価割れの料理だけを食べ続けたいと思います(笑)